タダスケの日記

ある弁護士の司法制度改革観察記録

司法修習生の給費制廃止違憲訴訟

訴訟提起するそうです。

司法修習生の給費制廃止違憲訴訟
http://kyuhi-sosyou.com/index.html


期待はもちろんありますが,勝訴の見込みはどの程度でしょうか。
それほど高くはないと思いますので,合憲であることが確定されてしまうリスクは当然あります。

そうは言っても,大の大人の修習生を1年日干しにするというなかなか過激な貸与制ですので,違憲と言って欲しいですね。
また,勝ち負け,黒か白かということではなく,例えば9万円の給費制になるなど,間を取った実質一部勝訴となってもいいと思います。

それから,どのような立論をするかが問題です。

法科大学院雑記帳」で,「予備試験は魔法の杖」の米倉明教授は,貸与制について面白い論じ方をされてるようです。

astin's Clip!
給費か貸与か−もっときちんとした議論をしよう
お金持ちでなくても誰もが法律家を目指せる
http://asty-md.tumblr.com/post/2840315402

国民へのアピールの面から考えると,どう攻めるべきでしょうか。
「お金持ちでなくても法律家を目指せる」ウンヌンというような,大きな話は,あまり共感を得られないと思います。
1か月の食費が20000円です,まともな生活ではないです,のような,庶民に分かりやすい視点の話して情緒に訴える作戦もいいかもしれません。

折角,戦うのですから,今回の訴訟で作った人のつながりを,今後来るであろう弁護士会の主導権争いのための,派閥的なものに発展させて欲しいですね。

法科大学院が70校も乱立したときに,合格率が7割〜8割に行かないことは,算数ができれば明らかに分かりましたが,同様に,これだけ弁護士が増えれば,若手が会長選挙で勝って弁護士会の主導権を握ることは,算数ができれば明らかに予測できます。

今回ともに戦った「戦友」の絆を大切にして,将来の会長選挙でも一緒に戦うことも視野に入れて動くと,今回の挑戦の費用対効果が良くなるのではないかと思います。