タダスケの日記

ある弁護士の司法制度改革観察記録

2016-09-01から1ヶ月間の記事一覧

「法曹離れ対策 法科大学院は一掃できるのか」

今年の司法試験合格者は1583人で、昨年から267人減少した。 法科大学院を中核とする法曹養成システムの危機的状況を、如実に反映した結果だと言えよう。 政府は昨年、合格者数の目標を「年1500人以上」と決めた。身近な司法の実現を目指して掲げ…

予備試験を想いながらロースクールに抱かれる

近々,予備試験が始まる。といっても、今から数年後であり微妙に離れており、最短の司法試験受験資格取得ルートではない。 それでも合格圏ではあるから、オープニング試験に行ってみたい。もともと予備試験は,経済的にロースクールに通えない人のための試験…

修習の貸与制と朝三暮四

ローの時代,白亜の塔に定評公という司法制度改革好きの老人がいた。ローの学生が激減して,ローの経済が苦しくなったため,まだ法曹養成プロセスにある修習生に与えていた生活の糧をなくして,その分をロースクールに回そうと考えた。定評公は修習生たちに…

「司法試験、合格率横ばい22.95%35校は1割未満」:朝日新聞デジタル

列島を縦断中のロースクール説明会,「ロースクールへ行こう!2016」の法科大学院協会関係者は、子供たちとふれあおうと小学校を訪ねた。 そして法科大学院協会に質問はないかとたずねたところ、戊尾(ボビー)が立ち上がった。「ボクは質問が3つありま…

ロースクール関係者が考えた奇妙な3の思考実験

功利の怪物(Utility Monster) 功利主義とは、最大多数の最大幸福を旨とする規範だ。いかにも完璧に聞こえる教条の限界を示すのが、この思考実験である。私たち国民は、合理的な法曹養成制度を持てれば、一定の幸せを感じるだろう。 しかし、法学者はロース…