タダスケの日記

ある弁護士の司法制度改革観察記録

「新司法試験 法科大学院離れ拍車」東京新聞2012/9/24

十一日に合格発表があった新司法試験で、法科大学院修了を受験の条件としない予備試験組の合格率が68%に上り、関係者に衝撃を与えている。経済的事情などを考慮して設けられた「例外ルート」だが、どの法科大学院よりも高かったからだ。これをきっかけに法科大学院離れが進み経営悪化に拍車が掛かるとの見方も出ている。
http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2012092402000084.html

また,よく分からない文章が・・・
予備試験で,厳しい選抜をしているのですから,これに通った優秀な人たちが,2段階目の審査にあたる司法試験で優秀な成績を示すのは当然でしょう。
何が『衝撃』なのでしょうか?

予備試験で次点だった人が,おそらく司法試験に60%くらいの確率で合格しただろう,不公平なのではないか,予備試験合格者を増やすべきだったのではないか,というのなら分かりますが。

日弁連の中西一裕事務次長は危機感を募らせる。「法科大学院は、実務家のため必要な教育を行う場所。『早く受かりたい』という理由で予備試験を選ぶという態度は、制度の趣旨と懸け離れている」
http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2012092402000084.html

これも分からない・・・
法科大学院修了に相当する実力があるかを審査するのが,予備試験でしょう。
審査を通ったから,いいじゃないですか。
「実務家のため必要な教育」を修了した人と同等の実力がある,と認定されたわけですよね。
「動機」がイケナイ,というのでしょうか。
それって間接的に,内心の自由を侵害するんじゃないでしょうか。

それであれば,
「予備試験に合格する自信がまったくないので,親のスネをかじって法科大学院を卒業して,とにかく司法試験の受験資格を得よう」
というロー生がいたとしたら,「動機」がまったくイケナイことになりますね。
「実務家のため必要な教育を受けよう(`・ω・´)キリッ 」という「動機」ではないわけですから。

是非,こういう不純な動機でローに行く人を調査,探索し,こういう人を排除して,法科大学院が,その制度趣旨に適合するような対策を講じて欲しいです。