もしロースクールのランディングページを作成したら
昨年の一時期,一部のプログラミングスクールの質が低い,費用が高いなどと話題になっていました。
プログラミングスクールとロースクールは,専門的技術を教える教育ビジネスであって,卒業生が特定の業界に就職する,という意味では,似ているところがあると思います。
そこで,プログラミングスクールのランディングページを参考に,ロースクールのランディングページをお遊びで作成してみました。
(なお,当ブログはアフィリエイトなどは一切行っておりません)
仮想ロースクールのランディングページ
こんなページが遊びで作れるようになったというのは,時代が変わったと思います。
ペライチ(使用したサービス)
ところで,某士業名ドットコムによると,某士業のHP所持率は,7~8割を超えているそうです。
専門技術がなくても,HPを作成するツールとしては,以前からジャストシステムのホームページビルダーなどありました。
ホームページビルダー
最近は,以下のような無料からきれいなHPが作れるクラウドサービスが続々と出てきています。
STUDIO
ジンドゥー
WIX
名刺代わりでHPを作りたいのなら,これらのサービスでも十分なのではないかと思います。
今どき名刺代わりに,セキュリティリスクが若干あるWordpressサイトを何十万円もかけて作るのは,費用対効果的にどうなのかと思っています。
Wordpress本体やプラグインのバージョンアップに対応するため,いつまでも管理コストをかけなければなりません。
累計では,相当高い買い物になります。
(一方HP制作業者としては,ここで,管理費として固定的な利益を上げたいところなのでしょう)
弁護士は,いわゆる街弁の業務では,依頼するのは一生に一度というご依頼者がほとんどであり,リピーターが少ない業種と思います。
知り合い経由の紹介を除けば,HPを見て問い合わせる方も多いと思います。
私見では,ライターが大量にひととおりの解説を書き,リスティングなどの広告費も投じた,いわゆる大手新興系事務所のHPが,googleの検索結果では圧倒的な露出をしていると思います。
こうした営業努力により,大手新興系事務所は多くのご依頼を受けているでしょう。
しかし,弁護士としての力量は,HPからは図り難いと思います。
営業力と弁護士としての力量が比例しないということ自体は,何も弁護士は特別な職業ではないのですから,他業種と同じく,当然ありうる話だと思います。
いたずらに弁護士を増やして競争が増して,過当競争により弁護士の生活が苦しくなっても,端的に顧客へのサービスの向上にはつながりにくいと思います。
直接に生じるのは,広告業界に広告料が流れることでしょう。
見た目はそこそこでも露出にはほぼほぼつながらないWordpressサイトに数十万円の費用設定がされているのを見ると,微妙な気持ちにならざるを得ませんでした。
元ネタ
テックキャンプ
司法制度改革を丸腰で行った法学者が許せない
法学者50代後半。旧司法試験をそろそろ替えねばと思っていたらしい。たまたまアメリカにロースクール制度が偶然あったので調べてみたとのこと。その中で「奇跡的に大学や文科省の利益とマッチした」ので速攻でロースクール制度に法曹養成制度を替えることに。
替えるロースクール制度は?「教員ポジションを増やせるから学部から独立させたロースクール制度。」比較検討なんてもちろんしない。
その日私は早く寝た。そして寝過ぎた。起きたら法学者は既に司法制度改革を行っていた。
「弁護士の需要予測とかしてるのか…?」不安がよぎる。
もちろんしていなかった。LINEで聞くと「推進派弁護士さんが『二割司法』と『社会生活上の医師』と言ってさえいればいいっていうから!」
供給過多による弁護士の経済的価値の低下も給費制の廃止もなにもかにも「経済的負担は弁護士と修習生が負担してくれる」という弁護士サイドへの丸投げ、そして弁護士は経済的に困ることがないという絶対的信頼。私は弁護士をそこまで絶対的に頼れないので羨ましいとすら思ってしまう。だって弁護士の多くは零細企業だし大企業より不十分な福利厚生に危機意識持ってるかもよ、とか思ってしまう。
弁護士さんに「法学者がスミマセン…」という感情が湧いてくる。こういう中高年困りますよね、本当に申し訳ない。
そしてそこまで弁護士の経済的価値を信頼できるのが羨ましい。昔は合格者とか500人くらいしかいなくてみんながみんな多額の広告費を使わなくても仕事にあぶれずにプロ意識持ってやってたってことの表れなのかなーとかまで飛躍して考えて、なぜか勝手に自分や今の世の中に失望する。
法学者帰宅。案の定、よくわからないまま「安心の貸与制導入」とか諸々盛り込んでいた。よくわからないまま盛り込んでいるのでせっかく導入した制度なのに数年で廃止に追い込まれて全然使えていない。ロースクールを学部から独立させたのに,法曹コースと称して学部に助けを求める。未修者教育は体よくマス教育に戻す(ロースクールは効率を重視してはいなけいから表立っては決して言わないが)。そして弁護士の需要予測はまったくしていなかったので弁護士の経済的価値の低下から弁護士増員政策にも失敗。それどころか,法曹志願者は9割も減少した。法曹への道から多くの有為な若者が失われたということに対して法学者の深刻さはゼロ。大いにため息をつく私に「合格率が7~8割に近づくのよ!いいじゃないのよ!」と法学者キレる。あーもうこれから絶対法テラス案件の受任したくねぇ。
今の時代、Youtubeでもなんでも、最近の弁護士の需給予測をいくらでもタダで調べられる環境があるのになぜ少しでも調べていなかったのか、という法学者への失望。司法制度改革を丸腰で行った法学者が許せない。
ロースクールクエストⅣ 導かれし若者たち
ロースクールクエストⅣ 導かれし若者たち(司法制度改革の本道に) https://lawschoolquest4.netlify.app/#/start
ゲームブック風,ドラゴンクエスト風,バイオハザード風に,潜在的法曹志願者の受験生活を体験するゲームです。
ジャンル:サバイバルホラー
説明
初期設定は未修です。
「せってい」から,既修に変更できます。
「リセット」を押すと,スタート画面に戻ります。
繰り返しゲームを遊ぶときは,リセットを押さないと,以前のデータが残っていることがあります。
未修者,既修者それぞれの留年率,司法試験合格率は,以下の資料を参考に,現実に近いものにしました。
法科大学院基礎データ<未修者教育に関するもの>(令和2年10月22日)参考資料2 https://www.mext.go.jp/content/20201021-senmon02-1421098_00005_06.pdf
この「合格率」ですが,出願しなかった者を除外するかどうかなどにより,全修了者より母数を絞っているとすると,実質的な合格率(母数は全修了者)はもっと低くなると思います。
予備試験の合格率は,いわゆる「記念受験」であったり,合格の見込みは薄いけれども試しに受けられている方もいると思われますので,単純に(合格者数÷受験者数)というわけではないと思います。
本気で司法試験に合格するつもりで勉強している人には,それほど合格率は低くないと考えて,予備試験の合格率は25%としました。
結局,司法試験合格率は,以下の表のようになります。
属性 | 合格率 |
---|---|
予備試験合格者 | 82% |
既修 | 33% |
未修 | 16% |
テストプレイをして思いましたが,未修の合格率は,約6分の1ですので,容易に「五振」してしまいます。
余程の自信がなければ,なかなか未修の方には,司法試験挑戦はおすすめしにくいでしょう。
修習は,それ自体は1年ほどですが,ロースクール修了後,司法試験受験,合格発表,修習開始に1年くらいかかりますので,「修了後修習前」を評価して,2年という計算にしています。
合否判定などは,1から100までの乱数を発生させて判定しています。
ゲームブック風に,目標値より「低い値」が出たときに,成功としています。
例;未修者合格率,16% -> 1~16が出れば成功,17~100が出たら失敗
司法試験に2回落ちるとcaution状態,4回落ちるとdanger状態 になり,文字の色が変わります。
逸失利益は,賃金センサスを参考に,年400万円としました。
賃金センサス https://www.mhlw.go.jp/toukei/itiran/roudou/chingin/kouzou/z2019/index.html
(3) 学歴別にみた賃金 学歴別に賃金をみると、男性では、大学・大学院卒が400.5千円(前年比0.0%)、高専・短大卒が314.9千円(同0.4%増)、高校卒が292.9千円(同0.4%増)となっている。女性では、大学・大学院卒が296.4千円(同2.2%増)、高専・短大卒が260.6千円(同0.9%増)、高校卒が214.6千円(同0.8%増)となっている。
ローの学費は,合格者数の多い東大(80~110万円),慶応(160~170万円)の授業料等を参考に,それ以外にも予備校の費用,書籍代などもかかることを考慮し,ざっくり年200万円としました。
ロー終了後(またはローに進学しなかった場合)の学費は,年50万円としました。
現実に支出した費用,就業しなかったことによる逸失利益は,裏で計算しており,最後のリザルト画面で表示されます。
ゲームにかかった時間,年齢,かかった費用をポイント化し,このポイントに応じてランクが決まります。
最高はSランク,最低はDランクです。
参考
Vue.jsを使っています。
htmlとJavaScriptのみで作っており,データベースにデータを記録などはしていませんので,ゲームの途中でリロードやブラウザバックをすると,挙動がおかしくなる可能性があります。
フォントは以下を使わせていただきました。
あくまでネタですので,生暖かい目で見守って頂けると幸いです。
過去のナンバリングタイトル
その他の参考サイト
スタート時の英語の文章は,旧バイオハザード2のロード時に現れる文章です。
バイオハザードのリザルト画面
https://news.yahoo.co.jp/articles/987f3b1508e0b0e66cee18b58bc05b3946e001bbnews.yahoo.co.jp
修正
2020/11/2 15:30 リザルト画面の「スタートにもどる」を押したときに,データが初期値に戻るように修正。
ジブリ司法制度改革あるある
「お前は会社員か公務員になるんだ。お父さんの事務所を継ごうなんて考えるな。」
「お父さんは大丈夫よ。逃げ切り世代だから。」
「どうして年収300万って先に教えてくれなかったんですかっ」
「僕の奨学金と貸与金の返済額だよ」
「給付制だって大変なのに,無給の時代があったなんて・・・」
合格者を増やさなければ学生が減り経営が成り立たず,かといって合格者を増やせば弁護士がインフレ化して弁護士資格の費用対効果が悪化してやはり学生が減るという,自縄自縛に陥ったロースクールの図
「今年もまた合格者1500人以上ですって!」
「予備試験に合格したから退学するですって!」
「今日で退学するんだ。本試験会場でまた会おうね!」
「今年の新入生はこれで全員か・・・」
度重なる法曹養成制度改悪に翻弄される法曹志願者と,かろうじてつなぎとめようとしている予備試験の図
「順調に(志願者が)減ってますね」
「ああ,このまま行けば,合格率7~8割も夢ではないな」
ロースクール推進者「法曹コース設立ゥゥゥ!!!」
将来性のないロースクールからスーパーベストな避難をする若者の図
「さあ,法曹コースよ!生き返って!」
「法科大学院制度を集中改革しなくては・・・」
「平成27年から平成30年度まで法科大学院を集中改革するって言ってたけど,いつまで改革しているの!」
ロースクール推進者「・・・(未修者教育をマス教育に戻すって言い出せるような雰囲気じゃない・・・)」
通っているロースクールが廃校する前に,なんとか合格まで駆け抜けようというロースクール生の心境
元ネタ
司法試験受験生っぽい小説のタイトル
すべてがF評価になる
原題:すべてがFになる
一言コメント
論文は水物
わが国の司法試験受験者数がこんなに少ないわけがない
一言コメント
旧司のときは5万人を超えていました
司法試験受験者の9割はどこに消えた?
原題:チーズはどこへ消えた?
一言コメント
旧司のときは5万人(以下略
ハリー・ポッターと秘密の抜け道
一言コメント
ハーマイオニーが弁護士を目指すなら予備試験一択でしょう
ぼくは司法試験の勉強ができない
原題:ぼくは勉強ができない
一言コメント
実務にも試験にも役に立たないローの予習復習はほどほどに
落ちるのは嫌なので司法試験対策に極振りしたいと思います ...
原題:痛いのは嫌なので防御力に極振りしたいと思います ...
一言コメント
ローの勉強は留年しない程度で可
謎解きは本試験のあとで
原題:謎解きはディナーのあとで
一言コメント
答え合わせ,または自己採点とも言う