タダスケの日記

ある弁護士の司法制度改革観察記録

就職難で公認会計士受験者が激減 金融庁の誤算…人材の質低下を懸念2013年8月26日

どこかで聞いたような話です。

就職難で公認会計士受験者が激減 金融庁の誤算…人材の質低下を懸念
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20130826-00000503-san-bus_all

公認会計士試験(国家試験)の受験者が減っている
平成18年度から試験制度が改革され、合格者が大幅に増加したものの、
その“受け皿”となる就職先が見つからなかったためだ

受験者の減少の原因として,就職難があげられています。

また,「金融庁の“失政”」と思いっきり書かれています。
司法制度改革の場合,「改革の失敗」とは言われることもありますが,「誰が」失敗したのか,その主体が名指しされることが少ないように思います。
法務省なのか,文科省なのか,大学なのか,はたまた最高裁なのか,弁護士会なのか……

まあ,少なくとも井上正仁教授は,どのような解釈をしても,確実にエントリーすると思いますが。

加えて,ここで気になったのは,指摘されている点ではなく,「書かれていないこと」でした。

つまり,原因として,合格率が低いことは指摘されていませんし,また,「増員の趣旨を守って増やした合格者数を維持すべきだ」という主張もされていません。

ロースクールという利益団体がないと,かくも話がスッキリするものかと,苦笑を禁じえません。

なお,参考までに,公認会計士の合格率を調べると,以下のような記事がありました。

☆合格者数、合格率ともに平成20年をピークに減少
http://allabout.co.jp/gm/gc/406351/2/

はてブコメントが面白かったので,以下に引用させていただきました。
しかし,公認会計士の記事にもかかわらず,司法制度改革の失敗を意識したコメントが多いのが,草不可避といったところですwww

はてブページ
http://b.hatena.ne.jp/entry/headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20130826-00000503-san-bus_all

timetrain 資格
弁護士余りもそうだけど、実務経験を積ませる環境無しに合格者だけ増やせばいいという発想はいい加減間違いだと気づいて欲しい。

panchan1014
政策で合格者数を増減させるとろくな結果にならない事例!!

heis101
倍率を上げたいなら脱落者のケアも同時にしないとダメだと思う。

ssuguru
そういう状況でも法科大学院を作ってしまったので引き返せないのが司法試験になります。

blog9
22年→25年たった3年で6割に減るって凄いなぁ苦労して資格を取ってもそれを生かせる就職先が無いんじゃ目指さんわな

6割に減るにとどまっていれば,まだマシという業界もあるのですよ。。。

temtex
司法試験改悪と同様のバカ事案。金が無いと受験すら出来ない法科大学院制度の場合、受験者数だけでなく人材の質の問題も発生する。そりゃそうだ、母数集団が変わるわけだから。