タダスケの日記

ある弁護士の司法制度改革観察記録

ロースタル爺

主人公の元ロースクール生の浦島太吉は、大学卒業後の9年ものあいだ司法試験に受験生として挑戦していたという経歴の持ち主だった。
残念ながら合格しなかったものの,就職し,無事に社会復帰を果たした太吉は、母校のロースクールが,ロクに合格者を輩出もできずに廃校を決めたと知って不憫に思った。
学生のいなくなった母校のロースクールの校舎は、既にダムの底に沈んでいた。

弁護士の就職難が取り沙汰される悪い時期に入学し、たとえ合格したとしても就職できるかどうかも分らなかった自分は、やはりロースクールに入学すべきではなかったと悔恨しながら、ダムの底に沈んだロースクールを見に行き、若い頃の自分と同級生の甘酸っぱい思い出に耽る。

そして更に歩を進めると、驚いたことに、目の前には昔そのままのロースクールが建っていた。
この状況が夢か幻か狂気のゆえかと思いつつも、太吉は校舎に駆けこみ郷愁に身を浸す。
そこにたまたま通りかかった学生時代の太吉自身に、思わず縋って「就職しろ」、「法科大学院なんか行くな」と訴えかけ,大泣きしてしまった太吉は、不埒な中年風の男として公式twitterでつぶやかれてしまうのだった。

元ネタ

ノスタル爺 - Wikipedia

あらすじ

おじに付き添われ帰郷し、墓参りをした主人公の浦島太吉は、戦後の30年ものあいだ孤島のジャングルに一人旧日本軍兵士として篭っていたという経歴の持ち主だった。無事に帰日を果たした太吉は、妻の里子が自分が戦死したという知らせが届いても再婚もせずに亡くなったと知って不憫に思った。故郷の立宮(たつみや)村は、既にダムの底に沈んでいた。太吉は里子の墓参りを済ませた後に、戦況の悪い時期に出征し、生きて帰れるかどうかも分らない自分は、やはり里子と結婚すべきではなかったと悔恨しながら、ダムの底に沈んだ村を見に行き、若い頃の自分と里子の甘酸っぱい思い出に耽る。
そして更に歩を進めると、驚いたことに、目の前には昔そのままの村が広がっていた。この状況が夢か幻か狂気のゆえかと思いつつも、太吉は村に駆けこみ郷愁に身を浸す。そこにたまたま通りかかった幼子時代の里子に、思わず縋って大泣きしてしまった太吉は、不埒な余所者として警官に捕まるが、名乗ったことから浦島の家に突き出されてしまう。当時の浦島の当主(太吉の父)は太吉の話を当然のことながら信じなかったが、縁の情報や顔付きから縁者であることに間違いはないと確信し、金を渡して村人達に知られる前に、村から出ることを言い渡す。しかし太吉は土蔵に閉じ込められても構わないので、このまま村に居させて欲しいと頼み込む。
願いは聞き入れられ、太吉は「気ぶり」として、浦島の家の土蔵に閉じ込められる。土蔵の前では、幼い太吉と里子が睦まじく遊び、土蔵の中でその声を聞きながら、太吉は満たされた表情を浮かべるのだった。
https://ja.wikipedia.org/wiki/ノスタル爺