タダスケの日記

ある弁護士の司法制度改革観察記録

落ち着いて聞いて欲しい司法制度改革

激減する法曹志願者

良いですか、落ち着いて聞いて下さい。
貴方が眠っていたこのn年間に、法曹志願者は10分の1に減りました。

半減するロースクール

良いですか、落ち着いて聞いて下さい。
貴方が眠っていたこのn年間に、法科大学院はその過半数が廃校しました。

激増する司法試験合格率

良いですか、落ち着いて聞いて下さい。
貴方が眠っていたこのn年間に、司法試験合格率は40%を超えました。
いえ、択一合格率ではありません。最終合格の合格率です。

減少する弁護士と収入と所得

良いですか、落ち着いて聞いて下さい。
貴方が眠っていたこのn年間に、弁護士の収入と所得は急激に減少しています。

予備試験に歯が立たないロースクール

良いですか、落ち着いて聞いて下さい。
貴方が眠っていたこのn年間、法科大学院は、司法試験合格率で予備試験に1度も勝てていません。

終わらない『集中改革』

良いですか、落ち着いて聞いて下さい。
貴方が眠っていたこのn年間、法科大学院は集中改革を続けていて、しかもまだ続けています。

元ネタ

togetter.com

news.denfaminicogamer.jp

日本のロースクールで「予備試験が有為な若者を法曹にできるなら法科大学院制度を維持することになんの意味があるのか?」と学生が教授に質問してみた

教授の回答。

LL7も法曹コースもいま学生の減少に悩んでいる法科大学院の助けにはならないかもしれない。
しかし、法科大学院制度は法曹養成制度の本道であり、法科大学院制度と密接不可分の関係にある弁護士激増政策により、弁護士の経済的価値の低下は急激に進むかもしれないが、法科大学院制度を維持しなければならないという司法制度改革の理念は揺るぎないものだ。
むしろ、年収300万円でもいいという人を生み出すためにも、合格者増員が必要だ。
弁護士が年収300万円で雇えるとなれば、需要は劇的に増えるでしょう。

学生

・・・

元ネタ

togetter.com

小説AIは現実より奇なり-AI時代にこれでいいのか

冒頭に「ロースクールを設立したが,法曹志願者は9割も減少した。」まで入力して,AIで小説を作成してみました。

ai-novel.com

ロースクールを設立したが,法曹志願者は9割も減少した。大学側も学生を確保すべく,法学部の定員削減やカリキュラムの見直しを迫られている。

司法試験合格率の低い現状では,法科大学院制度その物が「失敗」なのではないか?との声さえ聞かれる始末だ。

なぜわかる!?

(中略) 確かに,法曹という職業への需要は急速に縮小しているし,弁護士の人口も減り続けている。だがそれでもなお,法律知識を有する者が社会に必要とされる場面はあるはずだと信じて,私は弁護士として歩み続けるしかないと思っている。

需要(↓減)→弁護士数(↓減)→法曹志願者(↓減)という常識で判断したようです。

現実の経緯は,以下でした。

需要(↓微減)→弁護士数(↑激増)→弁護士の経済的価値(↓下落)→法曹志願者(↓減)

法科大学院修了生を対象とした新司法試験に合格した者は1万6000人余りで,全体の約4分の3に留まった(平成19年司法統計より)。この数字は,合格者の絶対数が少ないことを差し引いても,法曹を目指す者の激減ぶりを如実に物語っていると言えるだろう。

合格者1万6000人というのは,単年でしょうか(笑)

その理由の一つには,法科大学院在学中に就職する割合が増えたことが挙げられるかもしれない。不況が続く中,多くの法律事務所が新人の採用を控えており,しかも採用してもすぐに辞めてしまう者が多いのだ。

「採用してもすぐに辞めてしまう者が多い」

・・・

さらに,景気の回復とともに企業側の雇用意欲が高まりつつある中で,敢えて二回り以上歳の離れた中途入社社員を採用しようとする奇特な会社はほとんどない。つまり,就職難から脱却できていない現状においては,経済的事情によって志半ばにして夢を諦めざるを得ない者も出てくることは容易に想像できる。

また,法科大学院に入学したものの,卒業時には資金不足に陥ってしまう事例も多いようだ。

法科大学院は経済的負担が多いんですね,わかります。

法科大学院入学金・授業料等の奨学金等を借りた学生のうち,返済できなかった人の数は5万人近くに上るというデータもある(平成15年度文部科学省『在学者及び現卒業生の状況に関する調査』より)。これ以外にも,生活費などの出費の増加に伴い,学費等を支払えなくなった学生も少なくないと考えられる。このような経済状況の悪化もまた,法科大学院在学中の中退の原因の一つになっているに違いない。

北村委員「これからの時代の高等教育制度の下で、経済的事情で、例えば大学あるいは大学院に進学できないという状況に追い込まれる人というのは、そんなにたくさんいるんだろうかと考えると、まず社会的な発展段階から考えてそんなにいるはずがない。」

そもそも,なぜこれほどまでに高額な費用がかかるのかと言えば,それは法科大学院の教育の質の高さ故である。質の高い教育を提供しようと思うならそれ相応の資金が必要になるのは

学費(↑高)→教育の質(↑高)という常識に基づく記述です。

現実の状況は,以下です。

学費(↑高)→教育の質(↓低)

コメントなしバージョン

ロースクールを設立したが,法曹志願者は9割も減少した。大学側も学生を確保すべく,法学部の定員削減やカリキュラムの見直しを迫られている。

司法試験合格率の低い現状では,法科大学院制度その物が「失敗」なのではないか?との声さえ聞かれる始末だ。

(中略)

確かに,法曹という職業への需要は急速に縮小しているし,弁護士の人口も減り続けている。だがそれでもなお,法律知識を有する者が社会に必要とされる場面はあるはずだと信じて,私は弁護士として歩み続けるしかないと思っている。

法科大学院修了生を対象とした新司法試験に合格した者は1万6000人余りで,全体の約4分の3に留まった(平成19年司法統計より)。この数字は,合格者の絶対数が少ないことを差し引いても,法曹を目指す者の激減ぶりを如実に物語っていると言えるだろう。

その理由の一つには,法科大学院在学中に就職する割合が増えたことが挙げられるかもしれない。不況が続く中,多くの法律事務所が新人の採用を控えており,しかも採用してもすぐに辞めてしまう者が多いのだ。さらに,景気の回復とともに企業側の雇用意欲が高まりつつある中で,敢えて二回り以上歳の離れた中途入社社員を採用しようとする奇特な会社はほとんどない。つまり,就職難から脱却できていない現状においては,経済的事情によって志半ばにして夢を諦めざるを得ない者も出てくることは容易に想像できる。

また,法科大学院に入学したものの,卒業時には資金不足に陥ってしまう事例も多いようだ。法科大学院入学金・授業料等の奨学金等を借りた学生のうち,返済できなかった人の数は5万人近くに上るというデータもある(平成15年度文部科学省『在学者及び現卒業生の状況に関する調査』より)。これ以外にも,生活費などの出費の増加に伴い,学費等を支払えなくなった学生も少なくないと考えられる。このような経済状況の悪化もまた,法科大学院在学中の中退の原因の一つになっているに違いない。

そもそも,なぜこれほどまでに高額な費用がかかるのかと言えば,それは法科大学院の教育の質の高さ故である。質の高い教育を提供しようと思うならそれ相応の資金が必要になるのは

俺たちの戦いはこれからだ!

小説AI先生の次回作にご期待ください

参考サイト

omocoro.jp

dic.pixiv.net

参考図書

どの法曹養成制度というわけではないけど「なんかある」セリフ

「着いて来いって言ってるのか…?」

優秀な若者「法曹コースに入れ・・・って言ってるのか?」

法曹コース(黙ってコクリとうなづく)

「アー,なんていうかその……すごく,似合っている」

ロースクール「アー,なんていうかその……すごく,ぶっちぎられてる」

(制度的に1度は廃止されながら,復活するや司法試験合格率トップを毎年キープする一発試験を眺めながら)

「いや,『初めまして』かな」

予備試験に合格して退学した旧友と,本試験会場で出会ったロースクール
「久しぶり!いや,受験資格ベースでは,『初めまして』かな」

「食べるか喋るかどっちかにしろ」

教員「ロースクールか予備試験か,狙う司法試験受験資格はどっちかにしろ」

(授業中に内職する予備試験志願の学生に対して)

「ガキ一人に何をてこずってやがる」

法科大学院推進派「抜け道一本に何をてこずってやがる」

「お探しものはこれかな?」

(予備試験の法曹人気を指し示しながら)

予備試験「お探しものはこれかな?」

ロースクール「!」

「いいんですか,言わなくて。」

(嬉々として法曹コースを設立する法科大学院推進派を眺めながら)

国民A「いいんですか,言わなくて。」

国民B「ああ,法曹コースなんて制度だけ作ったって,地方校などに若者は集まらない。 彼らにはそれがわからないのさ」

「ハハ……ようやくいつもの調子に戻ったな」

法科大学院推進派「ほ…法曹コース設立で形成挽回だ!」

国民「ハハ……ようやくいつもの調子に戻ったな……」

「いえ,むしろ…探す手間が省けましたよ」

(出願者のデータを示しながら)

予備試験「若くて優秀な法曹志願者なら,ここにいるぜ!」

ロースクール「いえ,むしろ…探す手間が省けましたよ」

(法曹コースを設立して奪い取ってやる!)

「お前のことだ 行くなって言っても行くんだろ?」

法科大学院「若くて優秀なお前のことだ 予備試験に行くなって言っても行くんだろ?」

「いや,なんか前にもこんなことあったなって」

法科大学院推進派「法曹コースを全国で設立すれば,地方校にも若者が殺到するぞ!」

国民「いや,なんか前にもこんなことあったなって。平成18年…地方ローの乱立…うっ頭痛が!」

元ネタ

togetter.com

ヒトに克服されつつある法科大学院

100年に一度と言われる法曹養育制度改革による災害が始まって10年数年が経過しました。

当初はなすすべもなく、多くの法曹志願者が泣く泣くロースクールに進学しました。

しかし、予備試験が導入され、2012年以降は,合格者に占めるロースクール修了生の率が下がりヒトにとっての法科大学院の相対的な脅威度は徐々に下がりつつあります。

ゆっくりとではありますが、ヒトは法科大学院を克服しつつあると言えるのではないでしょうか。

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元ネタ

news.yahoo.co.jp

徐々にヒトは新型コロナを克服しつつある

100年に一度と言われる感染症による災害が始まって1年半が経過しました。

当初はなすすべもなく、多くの方が亡くなりました。

しかし、治療薬やワクチンが開発され、第5波以降は致死率が大きく下がりヒトにとっての新型コロナの相対的な脅威度は徐々に下がりつつあります。

今後はさらなる治療薬の開発やワクチン接種を行いつつ、行動制限の解除についても議論が行われていきます。

ゆっくりとではありますが、ヒトは新型コロナを克服しつつあると言えるのではないでしょうか。

www.youtube.com www.mext.go.jp

【資料3】法科大学院等の教育に関する定量的な数値目標(KPI) (PDF:294KB) PDF https://www.mext.go.jp/content/20210927-mxt_senmon02-000018147_13.pdf

n年後に崩壊する法科大学院制度

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法科大学院制度崩壊までn年

元ネタ

togetter.com

tadasuke.hatenablog.jp

【資料3】法科大学院等の教育に関する定量的な数値目標(KPI) (PDF:294KB) PDF https://www.mext.go.jp/content/20210927-mxt_senmon02-000018147_13.pdf

ロースクール説明会に参加する猫

開始5分

ロースクール生活の概要を聞いている。

1コマの授業の予習に5〜8時間かかると言われたが,まだ他人事のように聞いている。

1コマの授業の予習に5〜8時間かかるロースクール - タダスケの日記

開始20分

本試験の細かい内容について聞いている。

合格のためにはどのような勉強が必要になるかを考え,頭の中でイメージを組み立てている。

開始30分

ロースクールの時間的,経済的負担と,街弁の想定年収を聞いた。

元ネタ

togetter.com